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2011年3月20日:放水成功報道後の福島原発の危機状況分析

佐藤雅史です。

2011年3月19日、福島第一原発の使用済み燃料プールへの放水が成功し、電源ライン設置完了の報が流れました。

この段階で、残るリスクはどれくらいなのかについて、古山さんが試算してくださいました。

以下のブログからそのまま引用します(ブラウザによっては、該当ブログは印刷がうまく行われないようです。本サイトを活用ください)。

http://educa.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-018f.html

危機は脱したか、まだか

福島第1原発では、使用済み核燃料への消防車による放水が行われています。放水の姿と、何トンの水が入ったかが報道されています。

しかし、もっとも重要なのは、原子炉本体の危険です。その時に、使用済み燃料に対策をしているのはなぜなのかという疑問を持ちました。 見当違いのことをしているか(もちろん、使用済燃料の対策もしたほうがいいのですが)、原子炉本体は大丈夫と見極めがついたかのどちらかではないかと思います。

そこで、原子炉本体の現在の発熱量の推定を試みました。 福島第一原発2〜5号機の出力は1基あたり78万kwです。

http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/intro/outline/outline-j.html

原子力発電は運転を停止しても、核分裂で生成した放射性物質の放つ熱で温度が上昇します。この発熱は時間とともに減衰します。 広瀬隆という人が、テレビ番組で減衰のグラフを示していました。

http://www.youtube.com/watch?v=37sStCJjH14

これによると100万kwの炉で停止直後で熱出力は18万kw、一日後に1万5千kwくらいです。78万kwの炉なら一日後で約1万2千kw。 熱出力の最初の一日の減衰は早いのですが、これは半減期の短い物質が急速に崩壊するためで、その後の減衰は遅くなります。その後の発熱の中心となるヨウ素131の半減期は8.1日です。いろんな物質が入り交じって推定は困難なのですが、崩壊の早い物質がまだある時期なので、事故から7日後には、さらに3分の1になっていると仮定します。そこで、4千kwの熱出力とします。

圧力容器の体積を計算すると約540立方メートルでした。この水は、タービンを直接回していますが、現在は循環が止まり容器内にとどまっているとして、約500立方メートルの水があります。 計算すると水1gあたり、0.008ワットの熱を受けます。これは、毎秒約0.002度の温度上昇になる。一時間あたりだと約7度の上昇。 つまり、冷却されていない場合、24時間で約170度の上昇があり得ます。冷却は一切ないという仮定です。(水当量を4.2J/cal としました。高圧の場合には変化するのかどうかの知識がありません)

推定に頼るしかないデータが多く、最大での数字を見積もっています。誤差はたいへん大きいと思いますが、1桁違うということはないと思います。 もし170度/日の上昇とすれば、まだ、安全とはいえない数字です。 冷却できていて、発熱量より、運び出す熱量が多くなっていれば心配ありませんが、炉心への水循環が止まっている炉では、現在も高温による燃料棒溶融の危険があると推定します。

現在、放水など使用済燃料への対策に回っているのは、炉本体が安全だからではなく、炉本体にできることがないので、対処可能なことをしているのだと推定します。

危機があるとき、事実を示すデータなしに楽観することも、怖れることもよくありません。 おおざっぱでよいから、危機の大きさをつかむための計算をしています。事実との違いが大きい可能性があること、ご了解ください。

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